こんにちは、せつこ(@setsukobox)です。
私たち夫婦はともに理学療法士として働いています。
理学療法士の仕事は楽しく続けていますが、最近は理学療法士はやめた方がいいという記事をよく見かけます。
今回は臨床15年目を迎えた最前線を走る現役理学療法士の夫とともに、そう言われてしまう理由と私たち理学療法士夫婦がとっている対策について書いてみます。

理学療法士という仕事は大好きです。
- 理学療法士の現実を知りたい人
- 理学療法士にこれからなりたい人
- 理学療法士が結婚できるか不安な人
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私たち夫婦は臨床15年目と臨床11年目の理学療法士です





私は育児で休んでいた時期があるので、臨床経験が夫より短いです。
理学療法士の現状
- PTだけで年間1万人の新人が輩出されている(今後は供給過多になる)
- リハビリ関連医療費が医療財政を圧迫
- 医療保険のリハビリ単価の引き下げも検討されている
簡単に言えば、決まっている医療保険の予算の中でリハビリ職の数が増えているため、1人1人の年収はどんどん下がっているというイメージです。


東京でも新卒の年収は340万円です。
手取りは一体いくらになるのか恐ろしいものですね…



年収500万円以上の理学療法士を勝ち組というぐらい年収は低いです。
理学療法士やめとけと言われるワケ
現役理学療法士が考える理学療法士やめとけと言われるワケ
昇給が少ない


一流の会社に比べると非常に昇給は少ないです。
正社員でも1年で3000円程度だと思った方がいいです。
10年働いても基本給は3万円上がればいい方です。
病院側としては、新人がリハビリしても、10年目がやっても同じ点数しかもらえないので、新人を雇いたいわけです。
そのため、昇給は少ないです。
給料の低さに耐えられなくなり、10年ほどでやめていく人が多数います。
夫は、15年同じ職場にいますが、15人ほどいた同期はあと3人になりました。
退職金が少ない


一般企業のように長く勤めてもらうようにできていないので、退職金は非常に少ないです。
夫の病院の場合、勤務年数が10年を超えた時の退職金の計算方法は以下のとおりです。
年数✖️基本給
ただ、30年いても基本給は30万円まではいかないので、1000万円には届きません。
住宅ローンを退職金で返そうみたいな考えはやめた方がいいですね。



昔、リハ科のトップに「オレの給与明細は夢がないから見せられない」と言われました。
残業のつかない勉強会多数


今はコロナもあり少し減りましたが、残業のつかない勉強会が多数ありました。
新人教育、学生指導、技術研鑽など毎週のように勉強会があり、げっそりした思い出があります。
よくやりがい搾取と言われますが、その通りですね。
理学療法士の仕事が好きでなければ絶対に転職してます…
資格取得の費用が高い


理学療法士の養成校は基本的に4年です。
年間120万円程度の学費、年間20万円以上の教科書代、別途施設費や実習費などかなり費用がかかります。
4年制で500万円以上かかる
その割に給与が非常に安いので、やめとけと言われてしまいますね…
私たちの時代に奨学金を月10万円借りていた友人がいましたが、現在も住宅ローン以外に奨学金月3万円ほど返しているそうです。
何度も言いますが、年収400万円程度でその返済はかなり辛いです。
理学療法士は独立開業ができない


理学療法士が理学療法を行う場合は、医師の指示がなければいけないため、理学療法士が単独で開業することはできません。
理学療法士が開業するためには
- 柔道整復師など開業できる資格も取得する
- 理学療法士・リハビリテーションなどの言葉を使わずに開業する
理学療法士の免許は、あくまで医師の診療を補助するのためのものだということです。



このため理学療法士の免許で収入を上げるのは難しいのです。
理学療法士として生き抜いていく方法
そうは言っても私も理学療法士の仕事が大好きですし、とてもやりがいや楽しさを感じています。
ではどうやって生き抜いていくかを考えてみました。
私たち夫婦が考える理学療法士として生き残る道
- 最初に就職する病院でしっかり学ぶ
- 理学療法士以外の得意なことを伸ばす
- なるべく早くから投資をする
1、最初に就職する病院でしっかり学ぶ


これはとても大切だと思います。
まずはしっかり理学療法士として生きていけるスキルを身につけることだと思います。
最近は、実習も縮小されて学校を卒業しただけでは臨床で通用しなくなっています。
そのため、最初はしっかり教育体制の整った病院・施設で基礎を学んだ方がいいです。
おすすめの病院
- 運動器・脳血管など多様な疾患が見られる病院
- リハ科の規模が大きい病院
(休みが取りやすく、長期の勉強会に参加しやすい) - 厳しいリハビリドクターがいる病院
- 急性期〜回復期〜維持期が見られる病院
5年ほどこのような病院で勤務するとなんとなく理学療法士の全体像は見えてきます。
これがあるとその後、職場を変えても対応できるだけのスキルは身につきます。
最初に1人職場を選んでしまったため、スキルが身につかないまま年数だけ重ねてしまうことがあります。
そうなると、条件の良い職場への転職ができなくなってしまうのです。
2、理学療法士以外の得意なことを伸ばす


理学療法士の仕事で家庭を持つ場合は、副業は必須だと思った方がいいです。
今の時代、バソコン1つでお金を稼げますから、パソコンでできる仕事などがあると強いですね。
後輩は、動画編集で月5万円以上稼いでいるそうです。
また、理学療法士は身体が資本です。
怪我や病気になると長期的に休暇を取らざるをえない場合があります。
その保険としても在宅で座ってできる仕事を副業に選ぶと安心ですね。
私は、まだ副業までは行ってませんがブログという方法をとっています。



昔は1日3万円というPTのバイトがあったのですが、今はそんなバイトもありません。
3、なるべく早くから投資をする


これは自分の経験を含めて感じる点です。
私は30代で結婚してから投資を始めましたが、なるべく早くお金に余裕のあるうちから始めておくと利益を生みやすいです。
2024年から新NISAも始まります。
利益に税金を取られず投資ができるので、かなりお得ですね。
子どものジュニアNISAの口座は、2023年9月現在上記の状態です。
2019年〜2020年ごろに買った投資信託で放置しただけですが、ほぼ倍ですね。
私はFX好きでガチャガチャやってますが、多分投資信託を買って放置するというのが一番簡単で利益が出る気がしてます…
夫婦で理学療法士を続けていく対策


- 生活を小さくする
- 中古住宅に住んで出費を減らす
- 家計簿をつける
このブログに綴っていることですが、私たちは小さなボロい家に住んで、家族4人で小さく暮らしています。
結婚する時に、ライフプランをよく話し合った方が良さそうです。
うちは子どもが優先なので、私が常勤の勤務を辞めて子育てを担っています。
共働きに比べて世帯収入は落ちてしまうため、中古住宅に住み、家計簿をつけて夫の給与内で生活するようにしています。
節約するところ、お金をかけるところを夫婦で擦り合わせながら、決めていければ大丈夫です。


理学療法士やめとけと言われるワケとその対策でした


理学療法士になるための勉強や実習はとても大変で、苦労して理学療法士免許を取ったのに、待遇面に不満がありやめていく人も多いです。
そうならないために、先に現実をしっかりと見つめてからこの道を選んでもらえると嬉しいです。
理学療法士という仕事はとてもやりがいがあり、奥の深い仕事です。
ぜひ長く続けてもらいたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
4人家族の食費公開記事やモンテッソーリ教育の記事もありますでの、お時間があれば寄ってみてください。
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